“売れるセミナースライド”の鉄板シナリオ

フロントセミナーを2:6:2で組み立てよう

株式会社ダブルエムの安井です。今回は、オンラインセミナーで受講者を確実に“次のステップ”へ導くためのシナリオづくりを中心にお話しします。単にセミナースライドを見やすくするだけでなく、「セミナー全体をどう流すか」という設計が成約率に大きく影響してくるのです。
本記事では、鉄板と言われる2:6:2の時間配分と、「自己紹介→コンテンツ→クロージング」という王道構成にふさわしいセミナースライドづくりを解説します。

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目次

1. フロントセミナーは「2:6:2」が王道

◆60分セミナーの例

  • 最初の2割(12分):自己紹介+オープニング
  • 中盤の6割(36分):コンテンツ本編(ノウハウ紹介)
  • 最後の2割(12分):クロージング(商品案内や個別相談誘導)

オンラインでは60〜90分が目安。2時間以上だと途中離脱や集中力の限界が来やすくなります。また、自己紹介とクロージングが各2割を占める配分に違和感を覚える人もいますが、この部分を削りすぎると「結局誰か分からないまま話を聞く」「申し込み方法が曖昧で悩んでいるうちに終了」といった事態になり、成果が出にくいです。

2. 自己紹介(V字プロフィール)が重要な理由

オンラインセミナーでは「講師は何者か?」「実績や人柄は?」を一瞬で見極められがち。もし自己紹介が薄いと「よく分からない人がしゃべっている」という不信感を拭えません。
そこで効果的なのがV字プロフィール

  1. 成功・実績を先に見せ、「この人はプロだな」と思ってもらう
  2. 苦労時代や伸びたストーリーを挟み、共感と親近感を喚起
  3. 再度、今の成果やクライアント事例を示し、「だからあなたもこのメソッドで成功できる」と結論づけ

こうすることで受講者の興味と信頼を一気に高められます。スライドに写真や数字を入れるとさらに説得力アップ。

3. コンテンツ部分は“空雨傘”フレームを使う

(1)空:現状や客観データ

  • 例:「今は少子高齢化で、売上を伸ばすには単価アップが必須の時代です」
  • セミナースライドでグラフや統計を使い、**“今こんな状況だよ”**と認識させる

(2)雨:このままだと○○というリスク

  • 「単価アップできないまま顧客数が減ると、利益は下がり続ける」
  • 「何らかの対策をしないと厳しい未来が来る可能性が高い」と気づかせる

(3)傘:解決策の概要

  • あなたのノウハウやメソッドが、このリスクを回避できる根拠を提示
  • ただし詳細は全部公開せず、「重要部分の2〜3個だけ」を具体例として出す
  • 「残りの要素は本講座・本商品で学べますよ」とバックエンドへの導線を作る

空雨傘に沿ってセミナースライドを設計すれば、参加者は自然に「なるほど、こういう流れで必要になるんだ」と納得しやすいのです。

4. ワークや事例の入れすぎに注意

◆ワーク(体験)

  • 参加型要素で盛り上がるが、時間を取りすぎると本題を圧迫しがち
  • 60分セミナーなら1〜2回まで。シンプルな内容で「なるほど」を感じてもらう

◆事例紹介

  • 2〜3つに絞り、数字やビフォーアフターを明示
  • 多すぎると散漫になり、「結局どんな成果があるの?」と逆に分からなくなる

オンラインだと“聞いてるだけ”でも疲れやすいため、適度にワークや事例を挟みつつも、やりすぎないバランスが肝です。

5. クロージング:無料相談 or 有料商品販売

セミナーの最後2割は、主に2つのゴールに分かれます。

(1)無料個別相談へ誘導

  • ハードルが低いため、何度も案内してOK
  • セミナースライドでQRコードやリンクを分かりやすく表示
  • 「○○診断を受けたい方は今申し込んでください」「48時間以内なら××特典あり」
  • 途中の休憩タイムでも再掲するとなお良い

(2)有料商品をその場で販売

  • “投資の必要性”を冒頭からアンカーしておく
  • ノウハウを全部話さず、一部紹介+残りは商品で学ぶ流れを明確に
  • セミナースライドには商品名・価格・特典・申込方法を大きく載せる
  • FAQ(反論処理)を先回りして答え、不安を払拭
  • 時間が許せば個別質問タイムを用意すると成約率UP

クラウドファンディングのページECサイトの決済フォームなどに飛ばすなら、チャット欄にもリンクを貼り、視聴端末がPCかスマホかを問わずスムーズに申し込めるように工夫が必要です。

6. まとめ:王道シナリオと見やすいセミナースライドが成果を決める

オンラインセミナーで「フロント商品を売りたい」「個別相談につなぎたい」と考えるなら、

  1. セミナースライドを作る前に、2:6:2のシナリオを決める
  2. V字プロフィールで自己紹介にしっかり時間を割く
  3. 空雨傘フレームでコンテンツを組み、ノウハウは一部だけ公開
  4. クロージングパートに2割の時間を確保し、無料相談 or 商品販売を丁寧に案内
  5. 申し込み手順やFAQをセミナースライドで明確に表示

これだけでも成約率・移行率は大幅に上がる可能性があります。セミナー終了後に「すごく分かりやすかった」「もっと先を知りたい」と思ってもらえるかどうかは、セミナースライドの構成と話の進め方が握っているのです。
徹底した準備と分かりやすい資料こそ、オンラインセミナーの成功を左右する鍵。ぜひこの王道シナリオと6つの落とし穴回避法を実践し、次回セミナーで思う存分成果を出していただければ嬉しいです!

ダブルエムからのお知らせ

弊社株式会社ダブルエムでは、セミナースライドの制作サポートも行っています。オンラインセミナー特有の時間配分やクロージングパートの設計に合わせ、最適なレイアウトやデザインをご提案。
「自作だとごちゃごちゃしてしまう」「時間がなくてスライド作りに手が回らない」「もっと高い成約率を目指したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。あなたの想いをより多くの参加者に届けるお手伝いをいたします。

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この記事を書いた人

安井麻代のアバター 安井麻代 株式会社ダブルエム Seminar Producer

セミナー・イベントプロデューサーとして、企画から運営までを一貫して手掛ける。企業や教育機関での講演活動、雑誌・ラジオ・ポッドキャストなどへのメディア出演も豊富。著書には『初めて会う人でも大丈夫!誰とでもすぐに仲良くなる技術』(すばる舎)や『セミナー・イベント主催で成功する71の秘訣』(セルバ出版)、『すごいセミナー営業』(ぱる出版)などがある。

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