事業後継者への自覚啓発 & 新たな営業機会を創出した社長継承式の成功事例
2024年10月9日(水)に、3年後に創業100年を迎える株式会社シュウ・カワグチの川口菜旺子社長が東郷記念館(東京渋谷区)で「社長の卒業式&出版記念イベント」を開催されました。弊社、株式会社ダブルエムは川口様からのご依頼を受け、当イベントの企画・制作・運営をご支援いたしました。
今回は当イベントが開催されるまでの裏側や、イベント開催直後の感想などを川口様にお伺いしました。
株式会社シュウ・カワグチ 代表取締役 川口菜旺子様
1960年4月東京都生まれ。上智大学比較文学部卒。1927年に祖父が創業した株式会社シュウ・カワグチを、2代目の父がなくなったのを機に2008年代表取締役に就任し、3代目となる。経理担当者の不正により負債12億円を抱え、裏切りで心が折れそうになる中、数々の自己研鑽を探求。NASA、米国国防省で指導した教育学者ルー・タイス氏(コーチングの始祖)の日本における直弟子3人のひとりとして、氏が実現したアパルトヘイト撤廃・北アイルランド宗教紛争平定の基礎づくりを学ぶ。師のプログラムの日本語化と講師養成を総括。ルー・タイスの没後、最新の脳神経学の知見を取り入れたBrainfulness®を開発。2024年、株式会社シュウ・カワグチを二人の息子に継承し、自身が経営で苦しんだ経験から幸せな社長のサードキャリア支援を理念に活動中。
3年後の100周年を見据えた家業承継と出版記念、前代未聞のイベントに挑戦!
ダブルエムに依頼されたプロジェクトの概要を教えてください。
川口
私が社長に就任してから家業承継までの弊社の歴史を扶桑社様から書籍として出版できることになり、その本の出版記念と、3年後に100周年を迎え、本の中で書かせていただいた家業承継を『社長の卒業式』という形で皆様の前で体現・公表するためのイベントの企画・進行などの一切をお願いいたしました。
具体的にはイベントの戦略設計、企画立案からプログラムの内容の考案、告知用ページの制作、会場選定、スケジュール管理、運営までをお願いしました。細かくはスピーチやメルマガの原稿制作や、当日のカメラマンの手配であったり、顧客からの問い合わせ対応など事務局の運営業務などになります。
単なる『楽しい会』で終わらせないため、今回はイベント企画のプロに依頼し探していました。
ご依頼に至った背景をお聞かせください。
川口
ご縁あって出版できることになった書籍のプロモーションと、家業継承について悩まれている多くの中小企業の社長様にも、参考になれればという気持ちがありました。
ただ3年ほど前に自社主催で開催したイベントではコラボレーションの体制がうまく組めず、結果的に催し自体を達成したという結果しか残せませんでした。
今回の会を単なる『楽しい会』で終わらせないため、イベント企画のプロを探し、共通の知人を介してダブルエムさんにお願いすることにしました。
私の意図を聞きとっていただけたことや、その吸収力の良さに感銘を受けたことが決め手です。
依頼の前には他の協力会社を検討されましたか?
川口
よくイベント開催をしている知人への依頼も検討しましたが、別の知人からダブルエムさんをご紹介いただいて、ダブルエムさんにお願いすることに決めました。知人の紹介だからという理由で依頼を決定したわけではなく、実際にダブルエムの安井さんとお会いして、30分たらずのカフェミーティングで、こちらの意図を聞きとっていただけたことや、その吸収力の良さに感銘を受けたことが決め手でした。
イベントを終えた今、言葉足らずだった私の説明をきちんと理解してくれて、「やっぱりこの人にお願いしてよかった」と改めて思いました。
限られた時間で効率良く。依頼主との伴走、先回りするアシスト体制に安心感が生まれた。
ダブルエムとの業務進行はどのようなものだったでしょうか?
川口
プロジェクトが始まってからは、まずはこのイベントで何を訴えるべきか、その後に開催日の選定、会場の設定、下見、当日の進行…などを、基本的には毎週火曜の午前中の1時間をオンライン会議でミーティングを重ね、下見の同行などでは安井さんに東京までお越しいただいて計画が進行していきました。
例えば、会場選びに関して私が様々な希望を言ったのですが、立地の条件や会場の歴史的な趣など、予算面も考慮して候補をご提案していただきました。そこからさらに、施設使用料と参加費のバランスを話し合いながら決めていきました。
季節柄イベントが多数開催される時期で、すでに埋まってしまっている会場も多かったのに、条件をクリアした会場を見つけていただいてありがたい限りです。
大手に頼らず自社でクラウドファウンディングを立案。
目標達成までの経緯とキーポイントとは
プロジェクト中、特に印象に残っている提案やアクションなどはありますか?
川口
ダブルエムさんからの提案で、自社サイトを活用したクラウドファンディングを行うことになりました。従来のクラウドファンディングでは、多くのプロジェクトが大手プラットフォームを利用しますが、掲載したからといって集客が大幅に向上するわけではありません。
実際にはプロジェクトオーナー自身が集客の努力を求められ、その一方で大手プラットフォームの手数料が大きな負担となることも少なくありません。
その点、自社サイトでのクラウドファンディングならば、手数料を抑えた形で支援者にリターンを提供できるため、ダブルエムさんのアイデアを採用しました。これにより、今回の社長の卒業式もクラウドファンディングのメニューに加え、参加者募集を行うこととしました。
会場が決定次第、次のステップはクラウドファンディングページの制作です。このページで最も重要なのは、私たちが何を目指し、どのような想いで取り組んでいるのかを伝えることです。支援者の共感を得ることが成功のカギとなります。そのため、クラウドファンディングページを作成するにあたり、ダブルエムの安井さんに30分ほど取材の時間をとっていただきました。わずか30分の取材にもかかわらず、彼女が作成した文章とストーリーは、まるで私自身が書いたかのように心に響くものでした。安井さんのプロフェッショナリズムと理解力を目の当たりにし、彼女なら信頼できると確信しました。
メルマガのように配信するレターの文面も同様に、私らしい文章に仕上がっていて、ホームページやSNSなどでお付き合いのあるライターさんに依頼する機会もありますが、大抵は全部修正することが多い中、安井さんには安心してお任せすることができ、実際に提案いただいた文章を修正することはほとんどなく素晴らしいものでした。
もちろんそれ以外に、催しそのものの損益を出していただいたり、積極的にメーリングリストを整えたりといった作業を一手に引き受けていただいたり、手放しでお任せできる存在としてお力添えいただけたなと改めて思います。
「印象に残っているのはライティングの文面!」
というのは強調した言い方ですが、やはり依頼主である私の求めるものを、きちんと提案いただけ、負担の一切をお任せできたこと。それができるのは安井さんの持つ共感力や判断力といった能力の質の高さを感じました。
宣伝効果の波及、ブランドイメージの向上を実感。イベントの出来は期待のものに
最終的なプロジェクトの成果はいかがでしたか?
川口
講演会、お食事会、大抽選会と2時間、怒涛のスケジュールでしたが、身近な方からそうでない方々まで「いい会でしたね」といった好評をいただいており、催しを欠席された方からSNSを通じていただいているメッセージの内容からも、イベントの趣旨以上に広がりをもって、宣伝効果が波及していることを感じています。もちろん催しの収支のバランスも取ることができました。
また改めて寄せられた反響を省みても、参加者の方には『ほのぼのとした弊社らしさ』を感じていただけたと納得しています。
自社主催のイベントでしたが、主催者本位のイベントと思われたり、結局はイベントと称した営業機会だったのでは?と感じられることはなかったように思います。その点に関しては、ダブルエムさんの企画力や、台本、MCなどの力に助けられたと思います。
また、イベントの中で告知させていただいた、今後弊社が企画している事業に対しての営業機会や商談のお話のアポイントメントもいただくことができました。100名を超える参加者に対し、約1割程度の方からアポイントメントをいただけたことは、今後のさらなる発展に期待の持てる成果になりました。
共感と応援の声の反響。催前の不穏な気持ちは安堵と確信で晴れ晴れと
参加者からはどのようなフィードバックがありましたか?
川口
参加者の方からいただいた好評の他、10年ぶり?という方からも、「本を買いました」というご連絡をいただいたり。特にすごいなと思ったのは、1度しかお会いしたことのない不動産営業の方からもご連絡をいただいたことです。
オーダースーツを販売してきた弊社が保有する顧客リストに対しても、今回のイベントの告知を広く行いました。しかし、伝え方を誤るとクレームにつながる可能性があり、その点については不安と迷いがありました。特に、普段はスーツ販売をメインにしているため、イベントの案内が顧客に違和感を与えないか心配していました。
それでも、結果的には違和感や拒否感を抱かれることなく、すべての方々に無事にお知らせすることができました。そればかりか、多くの方から応援のメッセージをいただき、大きな励みとなりました。これが実現できたのは、ダブルエムさんのサポートがあったからこそだと、今でも強く感じています。
全体を振り返ってダブルエムに依頼して良かった点を教えてください
今回は5月に依頼し10月の開催となりましたが、その間の準備に必要な様々な要素や、秋のイベントに関する日程調整など、当初は不安感がありましたが、「大丈夫ですよ!」と言って成功まで導いていただけた事に感謝しています。
参加されたお客様から「川口さんの営業スタイルがとても誠実だからこそ、今回のイベントに繋がったんですね」といったお声を聞くこともできて、弊社ブランド価値を高めていただけたかなと思います。売り上げももちろん重要ですが、それとは別に、企業に対しての信頼や信用を高められたというイベントができたという実感を持てました。
またお仕事が早く、段取りが素晴らしいところも印象に残っています。カメラマンの手配に関して、最初にお願いしようと思っていた方が予算を超えてしまいました。私はこの分野に不慣れだったため、相場がどの程度なのかダブルエムさんに相談することが多かったのですが、一般的な会社であれば「それは相場より高いですね」という答えで終わってしまうことが多く、「じゃあ、どうすればいいの?」と感じることが少なくありませんでした。
しかし、ダブルエムさんは違いました。私が予算の範囲内で探してほしいとお願いすると、すぐに適切なカメラマンを手配してくれました。そのスピーディな対応と柔軟な姿勢には、とても助けられました。
プロのサポートで得た知見やノウハウを携え、次は100周年記念イベントへ
本プロジェクトを経て御社の知見や経験として蓄積できたと感じるところを教えてください。
川口
三年後の100周年記念には何かイベントを行うことを計画していますが、イベント企画のノウハウや、イベントを打つタイミング、イベント全体にかかる経費など、今回の経験を活かして成功させたいと思っています。
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